小さい間取り

ユーザー 石井設計事務所/Ishii Design Office 石井 保 の写真

以前に掲載したブログ「小さい家の間取りについて」の補足です。

間取りをコンパクトにまとめるには、様々な生活の動線を上手く計画するだけでなく、その空間での暮らし方にも配慮して設計することが重要です。
部屋を広くするために廊下をなくし、リビングやダイニングを通過させる場合でも、その出入りする動線が室内の用途を妨げないようにしなければなりません。
また、浴室やトイレなど水廻りの配置は、居室に近く隣接することが多くなりますが、その間の壁から伝わる生活音に対しても注意が必要になります。

この設計事例では2階に主寝室と子供室を計画していますが、子供室のドアを中央に設けるためにあえて廊下を長くしています。
長いスパンで家族構成の変化に対応するため、近い将来にドア付近で仕切るような収納を設けてスペースを分け、更にその後は再び一部屋に戻せるようにも想定しています。
また、居室の空間を広くとるために天井裏を収納として活用していますが、延長した廊下部分は小屋裏収納の中央にハシゴを設置するスペースも兼ねています。