hikariniwa

敷地は間口5m×奥行き14mで典型的な"ウナギの寝床"。
お店だった京町屋を建て替えて、プチホテルのようなおしゃれな住まいができました。
典型的な京町家の建て替え物件。門型フレームを採用し、構造計算に半年。
努力を積み重ねて、屋内駐車場、ホームエレベーター、 そして光庭を備えた町家を実現できました。

玄関から光庭
京町家が連なる、むかしからの職住近接の町。外観は町家の面影を残して周囲の景観に溶け込むよう配慮。 ガラスで囲われた光庭が、駐車場の奥にひっそり光の筋を導きます。

リビングルーム
ベランダに面した窓から明るい光が差し込むリビング。
近隣は都心のマンション密集地ですが、シルエトシェードの柔らかい光がざわめきから隔絶した空間を作ります。

リビングから階段
窓側から階段方向を見ると、光庭と階段吹き抜けから光が落ちる様子が見て取れます。
密集地でも工夫すれば、上からやってくる光を室内に導入することができます。

ダイニングキッチン
キッチンの窓からこぼれる光が気持ちいい空間。
キッチンは壁際と食卓の右手の2列で構成し、
チェア以外テーブルまですべて、この家のために
作られたオリジナルです。
キッチンは天板に白の人工大理石、扉の面材に
ウォールナットを使い、食器洗い機と
IHクッカーをビルトインしました。
レストランのようなダイニングは天板は同じく
ウォールナット、脚は強化ガラスを使い、空間に
奥行きを持たせています。
室内の色調を濃い木の色と白の2色にまとめ、
家全体の統一感が生まれました。

ホームエレベーター
ダイニングキッチンの背面には、ホームエレベーターが設置されています。
食材や飲み物などの重い荷物を2階のキッチンに持って上がるとき、エレベーターが大活躍。

光庭を見下ろす
細長い敷地の中央に位置する光庭。
この庭を設けることで、前後の居室とそれらを
結ぶ階段・廊下に自然の光と風を届けることが
可能になります。

ドレッサー
ドレッサーを一体化したクロゼット、衣類の収納を兼ねたベッドサイドなど、部屋はさながら、
お施主さまのためだけにデザインされたホテル。

二階廊下
隣地が境界ぎりぎりまで建ち、背面には大きな
マンションがそびえる都心の立地。
光と風が家に入るか。
ご家族の心配は、外部に設けた光庭と室内の
階段吹き抜けで解消されました。
光と風が内外二つの吹き抜けを通して、
家の隅から隅まで流れて行きます。

バスルーム
白を基調にした浴室と洗面室。
ホテルのバスルームのような美しさは、
質感と色調のコーディネートによります。
ユニット部材を使わず、洗面カウンターから
浴室までオリジナルです。

全景夜景
法令規制、景観条令、近隣や権利関係など多くの
ハードルが依頼者の前に現れましたが、家族が
力を合わせて、乗り越えてこられました。
家は依頼者が建てるもの。
設計事務所は経験と能力を総動員して、その意志に
応えるという、業務の原点を再確認できました。
すべては依頼者の意志から始まります。
自らの城は自らの心で作り上げる。
末永いご多幸を、心よりお祈り申し上げます。